PHP Longevity Briefing

PHPシステムを長く使うために

OS・PHP・フレームワークのサポート期間から考える

情報確認日:

Support Periods サポート期間の目安

OS・PHP・フレームワークは、同じシステムの中でも別々のペースで更新されます。
長く使うほど、このペースの差が更新計画に効いてきます。

RHEL系

10

RHELのOS保守は原則10年。標準PHPのうちFull Life対象は、このライフサイクルに沿って保守されます。

PHP本体

4

バージョンごとに、通常サポート2年+セキュリティサポート2年。

フレームワーク

種類・世代で異なる

Laravelは各メジャー約2年。SymfonyはLTSで原則4年、通常版は8か月。5.4 LTSのように延長される例もあります。

RHEL互換のAlmaLinuxやRocky Linuxも、OSのメジャーバージョンごとに原則10年の保守方針を掲げています。PHPなど個別パッケージの保守期限は、各配布元の方針に従います。

At a Glance 同じ時間軸で並べる

通常サポート(PHP本体) セキュリティサポート サポート終了 予定・予測 現在

OS標準のPHP

RHEL 9/PHP 8.0 RHEL 9 配布PHP:PHP 8.0 公開:2022年5月 配布元の保守:2032年頃まで Full Life対象の配布パッケージ。サブスクリプション・保守フェーズごとの対応範囲が前提です。
RHEL 10/PHP 8.3 RHEL 10 配布PHP:PHP 8.3 公開:2025年5月 配布元の保守:2035年頃まで Full Life対象の配布パッケージ。追加されるPHPも同じ期限とは限りません。
RHEL 10.2〜/PHP 8.4 追加 RHEL 10.2〜 配布PHP:PHP 8.4 追加 公開:2026年5月 配布元の保守:2029年5月まで OS全体より保守期間が短いApplication Streamです。
Ubuntu 26.04/PHP 8.5 Ubuntu 26.04 配布PHP:PHP 8.5 公開:2026年4月 配布元の保守:標準保守は2031年5月まで。Ubuntu ProのESMは2036年5月まで。 標準のセキュリティ保守はMainが対象。UniverseのPHP関連パッケージはUbuntu Proなど、個別の保守条件を確認します。
Debian 13/PHP 8.4 Debian 13 配布PHP:PHP 8.4 公開:2025年8月 通常サポート:2028年8月まで 配布元の保守:通常保守は2028年8月まで。LTSは2030年6月まで。 LTSには対象アーキテクチャ・パッケージの制限があります。

PHP本体

PHP 8.1 PHP 8.1(サポート終了) 公開:2021年11月 通常サポート:2023年11月まで セキュリティサポート:2025年12月 終了
PHP 8.2 PHP 8.2 公開:2022年12月 通常サポート:2024年12月まで セキュリティサポート:2026年12月まで
PHP 8.3 PHP 8.3 公開:2023年11月 通常サポート:2025年12月まで セキュリティサポート:2027年12月まで
PHP 8.4 PHP 8.4 公開:2024年11月 通常サポート:2026年12月まで セキュリティサポート:2028年12月まで
PHP 8.5 PHP 8.5 公開:2025年11月 通常サポート:2027年12月まで セキュリティサポート:2029年12月まで
PHP 8.6 PHP 8.6(予定・予測) 状態:開発版 公開:2026年11月19日(公式予定) 通常サポート:2028年12月まで(現行方針からの見込み) セキュリティサポート:2030年12月まで(現行方針からの見込み)

Laravel

Laravel 10 (PHP 8.1–8.3) Laravel 10(サポート終了) 対応PHP:PHP 8.1–8.3 公開:2023年2月 セキュリティサポート:終了
Laravel 11 (PHP 8.2–8.4) Laravel 11(サポート終了) 対応PHP:PHP 8.2–8.4 公開:2024年3月 セキュリティサポート:2026年3月 終了
Laravel 12 (PHP 8.2–8.5) Laravel 12 対応PHP:PHP 8.2–8.5 公開:2025年2月 セキュリティサポート:2027年2月まで
Laravel 13 (PHP 8.3–8.5) Laravel 13 対応PHP:PHP 8.3–8.5 公開:2026年3月 セキュリティサポート:2028年3月まで
Laravel 14 (PHP 8.4+) (予測) Laravel 14(予定・予測) 対応PHP:PHP 8.4+ 公開:2027年Q1頃(作成者予測) セキュリティサポート:2029年Q1頃まで(作成者予測) 公式の公開日・保守期限は未発表。例年の公開周期と約2年の保守方針に基づく予測です。

Symfony

Symfony 5.4 LTS (PHP 7.2.5+) Symfony 5.4 LTS 最低PHP:PHP 7.2.5+ 公開:2021年11月 セキュリティサポート:2029年2月まで(延長)
Symfony 6.4 LTS (PHP 8.1+) Symfony 6.4 LTS 最低PHP:PHP 8.1+ 公開:2023年11月 セキュリティサポート:2027年11月まで
Symfony 7.4 LTS (PHP 8.2+) Symfony 7.4 LTS 最低PHP:PHP 8.2+ 公開:2025年11月 セキュリティサポート:2029年11月まで
Symfony 8.0 (PHP 8.4+) Symfony 8.0(サポート終了) 最低PHP:PHP 8.4+ 公開:2025年11月 セキュリティサポート:2026年7月 終了
Symfony 8.1 (PHP 8.4+) Symfony 8.1 最低PHP:PHP 8.4+ 公開:2026年5月 セキュリティサポート:2027年1月まで

Laravelは内部でSymfonyのコンポーネントを利用しています。その関係を踏まえ、グラフにはSymfonyのサポート期間も掲載しています。

CakePHP の終了条件

  • 5.4PHP 8.2以上(8.5で動作確認済み)。セキュリティ修正は5.7の公開まで。
  • 6.0開発中。PHP 8.4以上。2026年11月の公開を目標(確定ではありません)。
  • 4.6PHP 7.4〜8.3。サポート終了は2026年9月頃。

棒は「公開〜セキュリティサポート終了」。更新の適用が前提です。Laravel 14は2027年Q1ごろ公開・約2年保守の作成者予測、PHP 8.6は公式の予定(2026年11月19日公開)です。RHEL 10は2035年頃まで続くため、右端を越えて表示しています。棒にマウスを重ねる(スマホはタップ)と詳細を表示します。

OS配布版の保守は、対象パッケージ・契約・保守フェーズにより範囲が異なります。PHP本体や外部リポジトリの期限とは分けて確認し、配布元の更新を適用する必要があります。

出典・確認した公式情報

情報確認日:。予定や保守条件は変更される場合があります。

Why It Matters 次の更新が、想定より早く必要になる。

OSの保守期間 ≠ アプリの保守期間

Different Lifecycles

OSが動き続けても、アプリ側のフレームワークは先にサポートが切れることがあります。

セキュリティは一部だけでは不十分

Every Layer Counts

OS・PHP・フレームワークに加え、依存ライブラリも確認。先に保守が終わる構成要素に合わせ、更新を計画します。

先送りするほど、移行は重くなる

Plan Early

段階的な更新か、一度の大規模移行か。選ぶのが早いほど、選択肢が残ります。

Options 4つのアプローチと、それぞれの負担

事業の要件と運用体制に合わせて、組み合わせて採用します。

OS標準のPHPを使い続ける

メリット
OSの配布元が長期に保守。運用は比較的シンプル。
留意点
使えるフレームワークの世代が限られる。

例:RHEL 9配布版のPHP 8.0 + Symfony 5.4 LTS

個別の配布(Remi等)で追従

メリット
フレームワークの要件に柔軟に合わせられる。
留意点
OS標準とは別に、PHPの更新・検証・期限を管理する。

コンテナでPHPを分離

メリット
環境の再現性・移植性が高く、構築手順もコード化しやすい。
留意点
ホストOSに加え、イメージと依存関係も保守する。

コンテナにしても、PHPのサポート期限は延びません。

毎年の更新に追従する体制

メリット
新機能や修正を継続的に取り込める。
留意点
継続的な工数と体制が前提になる。

メジャー更新は年1回、修正は随時適用。

Our Approach ナノミクスの方針

ナノミクスが長期運用を前提としたシステム開発で重視するのは、

「最新であること」よりも、次の更新まで見通せることです。

システムの寿命と技術の更新周期を分けて考え、お客様の環境や保守体制に合わせてご提案しています。

OSやPHPのサポート期限、移行の進め方など、長期運用のご相談をお受けしています。

お問い合わせはこちら